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 鹿児島・屋久島沖で米空軍のオスプレイ1機が墜落し、乗組員8人全員が死亡した事故から1年。島民は国防の最前線に立つ現実を突きつけられ、政府は米軍の調査に関われなかった。オスプレイを巡るトラブルが相次ぐ中、日米の配備は進んでいる。

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米軍のサルベージ船に引き揚げられたオスプレイの機体の一部とみられる物体=2023年12月27日午前11時35分、鹿児島県の屋久島沖、朝日新聞社ヘリから

 2023年11月29日午後2時40分ごろ、漁師中島正道さん(69)は屋久島東沖で仲間の漁師とシマアジ漁の操業中だった。「ドローンが飛んでますね」「オスプレイだろ」。中島さんは特に気にも留めずに魚を揚げていた。その直後だった。

 「落ちる、落ちる!」

 黒い塊が海へ落下し、黒煙が立ち上ってオレンジ色の火の玉のようになって爆発。細く真っ白な水柱が数十メートルの高さまで上がり、周囲は轟音(ごうおん)に包まれた。

 後に乗組員8人全員の死亡が確認された事故。現場は島から約2キロの沖合だった。米軍は直後、オスプレイの飛行を全世界で停止したが、翌年3月には「安全対策は講じた」として再開した。具体的な事故原因は明らかにされていなかった。

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オスプレイ墜落事故を目の当たりにした屋久島の漁師中島正道さん=2024年11月21日、鹿児島県屋久島町安房、加治隼人撮影

 中島さんは「一歩間違えれば島に落ちていた。目の前であんなものを見せられたら、飛行再開なんてとても容認できんですよ」と憤る。今でも航空機のエンジン音を聞くと空を見上げるという。

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